【VBA】ByvalとByRefの違い
VBAにおいて、プロシージャや関数の引数を渡すときに、「ByVal」と「ByRef」という2つの異なる方法があります。この記事では、それぞれの方法の違いを説明し、どのように使い分けるべきかについて具体例を交えて解説します。
結論からいうと、両者の違いは次のとおりです。
- Byval:関数やプロシージャ内で引数の値を変更しても、呼び出し元の変数には影響を与えない
- ByRef:関数やプロシージャ内で引数の値を変更すると、呼び出し元の変数も変更される
それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。
ByVal(バイバリュー)
ByValは、引数を「値渡し」するためのキーワードです。関数やプロシージャ内で引数の値を変更しても、呼び出し元の変数には影響を与えません。これは、引数がコピーされて関数内で使用されるためです。
例えば、以下のコードを考えてみましょう:
1Sub ChangeValue(ByVal x As Integer)
2 x = x + 1
3End Sub
4
5Sub Main()
6 Dim num As Integer
7 num = 5
8 ChangeValue num
9 MsgBox num ' 結果は 5
10End Sub
この場合、ChangeValue
プロシージャ内で x
の値を変更しても、Main
プロシージャ内の num
変数には影響を与えません。(出力結果は、代入した時のまま5になります)
ByRef(バイリファレンス)
一方、ByRefは引数を「参照渡し」するためのキーワードです。これを使用すると、関数やプロシージャ内で引数の値を変更すると、呼び出し元の変数も変更されます。これは、同じメモリ位置を参照しているためです。
以下の例を見てみましょう:
1Sub ChangeValue(ByRef x As Integer)
2 x = x + 1
3End Sub
4
5Sub Main()
6 Dim num As Integer
7 num = 5
8 ChangeValue num
9 MsgBox num ' 結果は 6
10End Sub
この例では、ChangeValue
プロシージャが ByRef
を使用して呼び出されたため、num
の値が変更されています。(出力結果は、ChangeValueで1が加算され6になります)
どちらを選ぶべきか?
どちらも重要で、具体的な状況に応じて使い分ける必要があります。
一般的なガイドラインは次の通りです:
- ByVal:引数の値を変更する必要がない場合や、元の変数を保護したい場合に使用します。
- ByRef:引数の値を変更する必要があり、変更後の値を呼び出し元で利用する場合に使用します。
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事では、ByValとByRefの違いについて紹介しました。
これら2つの違いをまとめると、以下のようになります。
Byvalは
- 関数やプロシージャ内で引数の値を変更しても、呼び出し元の変数には影響を与えません。
- 引数の値を変更する必要がない場合や、元の変数を保護したい場合に使用します。
ByRefは
- 関数やプロシージャ内で引数の値を変更すると、呼び出し元の変数も変更されます。
- 引数の値を変更する必要があり、変更後の値を呼び出し元で利用する場合に使用します。
ByValとByRefは、VBAで引数を渡す方法の違いを示しています。ByValは値渡しであり、ByRefは参照渡しです。選択肢は状況に応じて使い分けるべきであり、適切な方法を選ぶことでコードの動作を制御できます。適切に使い分けて、プログラミングの幅を広げましょう。
それでは、バイよ。